Last Kitten Heart departure

夏実:サザエだっ!

ナナ:だから嫌いな物言ってどうする?

陽介:夏実ちゃんそういうの嫌いでしょ?

夏実:見た目がヤダ。

陽介:嫌いな人は嫌いだけど。

夏実:触れたくも見たくもない。

ナナ:相当嫌いだね。

陽介:そもそも何の話してたんだっけ?

ナナ:この変なニオイ。

夏実:温泉のニオイでしょ?

ナナ:そう………だよね。

陽介:うん。

ナナ:気づいていたならアサリだのサザエとかボケなくても。

夏実:そういう話じゃなかったの?

ナナ:…納豆とかくさやって言ったから。

陽介:ヘモグロビンはYunaじゃん。

ナナ:チョコ食べ過ぎただけで出るものなの?

陽介:血管が弱いんじゃない?

ナナ:ああ、そうかも。

陽介:欠陥だらけの血管ってね。

夏実:………ん?

ナナ:陽ちゃんは、よく頑張ったと思う!

陽介:うん。もう限界。

夏実:わあ、雪だ。

陽介:夏実ちゃんって、ダジャレには厳しいの?

ナナ:うん、多分。もしくは夏実ちゃん、マイペースだから。

夏実:見て。この雪、ふわふわしてる。

陽介:ホントだ。全然気づかなかった。

ナナ:この辺の積もっている雪もそうだよ。

夏実:何か綿アメみたいだね。

ナナ:そのまま食べちゃダメだよ。

夏実:うん。いちごシロップかけてからにする。

ナナ:そういうことじゃなくて。

夏実:抹茶とか?

ナナ:味とかでもない。

陽介:でも、けっこう降ってきたね。

夏実:私、雪って好きかな?

ナナ:食べるのがじゃなくて?

夏実:ちがう。

ナナ:それはYunaか。

陽介:何でも食べそうだよね。

夏実:雪って夢を与えてくれるようで好き。冷たいけれども、白くてきれいで、幻想的で素敵じゃない?

留恵:でも夏実ちゃん、いっぱい降るとじゃまだよ。

夏実:留恵ちゃん!無事だったの。

陽介:由樹ちゃんどうしたの。

留恵:えっとねえ…。焼いて食べた。

ナナ:それでどうだった?

留恵:骨の髄まで腐ってた。

ナナ:やっぱり。

由樹:それで納得するな!

留恵:それでね、どう雪がじゃまかって、滑るでしょ。

夏実:うん。

留恵:歩行中、凍った雪で滑ったとかあるでしょ。

夏実:それはあるね。

留恵:車で運転しているときとか、受験結果見に行ったときとか。

陽介:留恵ちゃん、受験結果は雪とは関係ない。

留恵:それは由樹か。

由樹:なんで?

夏実:みんなそろってよかった。

留恵:陽ちゃん元気ないけどだいじょうぶ?

陽介:夏実ちゃん、ダジャレ言ったら滑った。

由樹:夏実ちゃんってダジャレにシビアだよね。

留恵:がんばった割にはバケツが軽かった的な。

陽介:うん。それ。

留恵:アレだよ。バケツ乗せないでYuna乗せればいいんだよ。勝てる。

ナナ:勝ったら勝ったらでヘコむんじゃない?

留恵:だいじょうぶだよ。単位グラムじゃないし。

ナナ:デジタルで数値が出るよ。

留恵:そしたら、計量計がどかーん!土管もどかーん!

夏実:うん。

留恵:うん。そうだ。おい!そこの土管、どけ!

ナナ:イヤだ!退(ど)かん。

夏実:(くすっ)

留恵:あともう少し。いまこそ4人の力を合わせて、爆笑戦隊…

陽介:ちょっと待ってよ。それはやめようよ。

ナナ:それはあれを最後にしよう。

留恵:レッドがぼけて、ブルーがつっこむとか。

由樹:レッドは夏実ちゃんだよ。

留恵:そうだったっけ?

由樹:あのとき留恵ちゃん居た?

留恵:居たよ。初登場だよ。

ナナ:あれが初登場なんて、かわいそうに。

陽介:なんでネタなんかやっているの?

留恵:実力でバトルに勝つ練習じゃなくて。

夏実:でも、楽しそうだよね。

留恵:よし、5人合わせて…。

ナナ:だからやめようって。

留恵:冗談だったのに。

ナナ:どっからどこまでが。

夏実:もうバラバラになったりしないよね?

留恵:だいじょうぶだよ。たとえなっても同じ目標がある限り、そこに向かっていれば会える。でしょ?

陽介:そうだね。山の頂上がひとつしかないと同じだよ。

留恵:みんなが目指すものはただひとつ、あの山だ!

由樹:4時間も歩いて、あそこまで行くの?

留恵:大切なのは、かかった時間じゃない。どれだけがんばったか。

由樹:あんな遠くまで行くの?

留恵:いずれは。その前に温泉に行こう。

ナナ:いずれって…。

留恵:ここからが私たちの出発地点だ。

由樹:これまでの4時間は?

留恵:無駄にはしないよ。がんばろう。目標のために。

夏実:わたし、がんばる!

留恵:わたし、踊る。

陽介:踊ってどうするんだよ。

留恵:どうする?

ナナ:そんなこと言われても。

留恵:どこまでも限りなく行こう!

由樹:疲れたから休もう。

留恵:そんなこと言ってると煮るぞ。

由樹:行けばいいんでしょ。

ナナ:由樹ちゃんの肩に乗ろうかな。

由樹:やめてよ。

陽介:乗っちゃえ!

由樹:重い。

留恵:ほら、夏実ちゃんもぼーっとしているとおいていくよ。

夏実:待って。

由樹:留恵ちゃん、この二人何とかして。

留恵:ちょっとは鍛えな。男の子なんだし。

由樹:ちっがーう。

夏実:私もいい?

由樹:や、やめて。


ちょっとだけでもみんなが仲良くなってきてよかったです。
 

Last Kitten Heart departure END