Last Kitten Heart biscuit

かめ:うささん、うささん。私と競争しませんか?

うさ:いいけど、私に勝てるの?

かめ:じゃあ始めよう。


うさ:あーあ。かめさんよりずっと前に来ちゃった。だからいったのに。一休みしよう。

子供:あ、かめだ、かめだ。

うさ:いたーい。何で石、投げるの。かめさんはずっと向こう!

表島:これ、これ。かめをイジめちゃいかんよ。かめだけに。

うさ:意味わかんないよ。それに私はかわいいかわいい白いうさぎ。

表島:やっぱりイジめてもいいよ。

うさ:やめてよ。

表島:助けたんだから竜宮城に連れていけ。

うさ:何で命令形なの。知らないよ。

表島:何だと。

うさ:いたーい。石はやめて。

表島:とりあえず潜って。

うさ:きれいな白い毛がぬれるからヤダ。

表島:潜れ!

うさ:海の方へ押されたからぬれちゃったじゃない。

表島:早く竜宮城に連れてって。

うさ:背中に乗らないでよ。おぼれるでしょ。

表島:かめのくせに泳げないのかよ。

うさ:うさぎだって言っているでしょ。


うさ:…まったく。変なのに絡まれておぼれそうになったよ。

 

うさ:ん!?この家からいいにおいがする。入ってみよう。

 

うさ:ぬれて体が冷えているからいろりの火が暖かい。

 

うさ:いたーい。急にいろりからクリが飛んできた。水、みず。

ねこ:にゃあー。

うさ:きゃっ。水がめに隠れていたねこに引っかかれた。外に逃げよう。

うす:どすーん。

うさ:上からうすが落ちてきて押しつぶされた。ぱたっ。

うす:よくもかにさんをイジめたな。

うさ:今度は、かにさんですか。

うす:かにさんによくもあんなヒドいことを。

うさ:かにさんのことは知らないし、身に覚えがないです。

うす:シラを切るつもりか。

うさ:だから知らないって。

うす:白状しろ、この悪ざるが!

うさ:私うさぎなんですけど。


うす:すみませんね、人違いで。

うさ:うん。ヒドいよ。

うす:この柿でも食べてください。

うさ:これ、おいしい。

うす:この柿を独り占めする悪いサルがいるんですよ。

うさ:それはヒドいですよ。

うす:ずっと柿の木を世話してきたかにさんにヒドい仕打ちをして自分のものにしたんですよ。

うさ:それであんなことしたの?

うす:まさか関係ないあなたがかかるとは、予想はついていたんですが…。

うさ:ついていたんだったら、なんか対策をしてよ。

うす:後回しにして大丈夫かなっと思って。

うさ:こっちは死ぬかもしれないのに。

うす:ホントすみませんね。

うさ:その悪いサルってどこにいるの。

うす:西の方にいるんですよ。

うさ:代わりに退治してあげるよ。

うす:キビ団子も持っていきます?

うさ:それは先月だよ。

うす:とにかく悪いので気をつけてください。

うさ:わかったよ。行って来る。


うさ:この山の向こうに悪ざるがいるのか。いたっ。だれかがぶつかった。

たぬ:すみません。

うさ:気をつけてよ!

たぬ:背中のまきが重くて。半分持ってもらえますか?

うさ:いいけど。

たぬ:ありがとうございます。

うさ:いつもこんなことしているんですか?

たぬ:だから大変なんですよ。

うさ:でも、「かちゃっ、かちゃっ」って音がするんですけど。

たぬ:このへんは『かちゃっかちゃっ山』っていってそういう音がするんですよ。

うさ:今度は、「ぼうぼう」って音がするんですけど。

たぬ:このへんは『ぼうぼう谷』っていってそういう音がするんですよ。

うさ:そんなわけないでしょ!背中のまきが燃えているじゃない!!

たぬ:気づきやがった。

うさ:右手に持っているライターでつけたでしょ!

たぬ:知らない。

うさ:危うくヤケドするところだったじゃない。

たぬ:じゃあ!

うさ:あ、逃げた。待て待て。


うさ:あのタヌキ。この家に入っていたんだよな。覚悟!

表島:うるさいな。

うさ:またお前かよ。

表島:こっちのセリフだよ。

うさ:タヌキ、知らない?

表島:知らないね。

うさ:隠しているでしょ。

表島:知らないって言っているでしょ。とりあえずこの柿でも食べな。

うさ:おいしい。

表島:この間、かにをだまして自分のものにした柿なんだよ。

うさ:悪いサルってお前か。(人じゃん)

表島:だから何?

うさ:かめに間違われ、サルとも間違えられ、タヌキとは配役逆だし、保証しろ。

表島:何で私が保証しなきゃならないの。

うさ:覚悟!!


うさ:これですっきりした。でもなんか忘れているような………。


かめ:やった!うささんに勝った!!