Last Kitten Heart encounter

夏実:あの門番ってそうなの?

ミポ:この世界の入国管理官なんですけど、前任者が辞めてしまって…。

夏実:アルバイトとして雇われているんだ。

ミポ:なんかDJだけじゃあ、暮らしていけないらしく、あそこに来たらしいですよ。

留恵:あれじゃそうだろうね。

夏実:そういえば、王女ってどんな人?

ミポ:今の王女については誰も知らないんです。

留恵:国民なのに?別に興味ないけど。

ミポ:7年前はよく拝見したのですが、今は…。

ナナ:何で?

ミポ:先代国王が病気で崩御して、その一人娘が王位継承したんですよ。

留恵:要は前の王が死んじゃって、今の王女に代わったわけ?

陽介:だったら顔くらいわからないの?

ミポ:確かに小さい頃は存じていますが…就いてからは外出は避けられるようになったので。

由樹:いろいろ忙しいんだろうね。

ミポ:それもありますが………。

留恵:まさか、引きこもっているんでしょ?

ミポ:…う、うん。…まあ…。

留恵:………………まあ、別にどうでもいいけど。

陽介:確かに。

夏実:一応、観光で来ているだけだし。

留恵:まさか、私たちにどうにかしてって言わないよね?

ミポ:いえいえ。そんなつもりは一切ありませんので。

ナナ:よかったね。

留恵:だってさぁ、人の面倒なんて見たくないし。

ミポ:誰も出来やしないんだし…。

夏実:え?

留恵:そういえば、どこに泊めるつもりなの?

ミポ:よかったら私たちの家に来ませんか?

留恵:たち?

ミポ:昔、お姉さまと一緒に暮らしていた家です。今は私一人ですが。

ナナ:お姉さま…と、いうことは口の悪いあの妖精。

留恵:大変でしょ?あれじゃあ…。

ミポ:お姉さまがああなったのは私が悪いんです。

夏実:そうなの?

ミポ:………私なんて生きていてはいけない存在なんだ。

留恵:だから早まっちゃダメだって。

ミポ:………ううぅ。…ううぅ。

夏実:でもさぁ、こんなに菜の花があるのに採っちゃダメなんだよね。

ミポ:全然平気ですよ。問題ないです。

夏実:ホントに?

ミポ:少しくらいだったら。

ナナ:ホントにいいの?

ミポ:いっぱいありますし、おおらかな国ですので。

留恵:実はいい国なんだね。

ミポ:せっかくですから、持ち帰って料理を作ります。


夏実:あれ?留恵ちゃんは?

陽介:妖精と菜の花畑の奥の方へ行ったみたいだよ。

由樹:ホントに広い、菜の花畑だね。

ナナ:ねえ!今、悲鳴みたいの聞こえなかった?

由樹:気のせいじゃない?

留恵:みんな走って!

由樹:何で?

留恵:とにかく逃げて!

ナナ:えぇ!走るの?!

留恵:ほら!追っ手が来た!

由樹:どーして、ラスきとの偶数章は走らなきゃいけないの?

陽介:ああ、雪崩から逃げたり…。

ナナ:大岩や巨人から逃げたり…。

由樹:走ってばっかりじゃない!

留恵:文句いうな!………お約束だ!

由樹:そうだったの…。

陽介:そもそも何で追いかけられてるの?

留恵:ワケはあとでゆっくり説明する。

由樹:今言えよ!

留恵:じゃあ、よく分からない。

由樹:ワケもわからず走っているの?

留恵:とりあえず、捕まらないように逃げる。

夏実:ちょっとみんな待ってよ。………………ああぁ。


衛兵:あいつだ、あいつを追え!

留恵:ヤツら速いぞ。

由樹:追いつかれるよ。

衛兵:あのロングヘヤーの女の子だ!

由樹:ロングヘヤーの?

陽介:女の子?

ナナ:…と、言うことは。

由樹:私じゃ…。

陽介:僕じゃ…。

ナナ:なーい。

留恵:お前らそれでも走れ!

由樹:ロングヘヤーの留恵ちゃん。がんばれ!

留恵:薄情者!

由樹:似たような場面でそういうことやったの誰かな?

留恵:あとで覚えていろ!

陽介:ああもうダメ。走れない。

由樹:私も…。

ナナ:留恵ちゃんは強い子だから大丈夫でしょ。

陽介:ちょっとここで休もう。

由樹:そうだね。

ナナ:あれ?夏実ちゃんは?

陽介:は!いない!

由樹:どっかで、はぐれたんだ。

陽介:探そう。

ナナ:そうなると留恵ちゃんどうする?はぐれたままになるし。

由樹:確か、妖精と一緒だったから何とかなるんじゃない?

陽介:夏実ちゃん一人には出来ない。行こう。


夏実:どうしよう。はぐれた。

少女:あなた一人?

夏実:うん………。一緒に来た人達がいるけど、置いてかれちゃった。はは。

少女:みんなから大切にされてないんだね。