Last Kitten Heart encounter

夏実:どうしよう。はぐれた。

少女:あなた一人?

夏実:うん………。一緒に来た人達がいるけど、置いてかれちゃった。はは。

少女:みんなから大切にされてないんだね。

夏実:そんなことないと思うけど…。


留恵:ちょっとぶつかったくらいで追いかけるなんて、…はぁ…。

ミポ:留恵さん、やりましたよ、逃げ切りましたよ。

留恵:ああ、そう………。はぁ、はぁ、………気持ち悪………。

ミポ:私が逃げ道を教えたお陰ですね。

留恵:そうだね………。はぁ、はぁ…。

ミポ:菜の花王国衛兵から逃げ切ったなんて。

留恵:はぁ、はぁ…。あれ、衛兵だったの?

ミポ:それも鍛え上げられたエキスパート。

留恵:それから逃げ切ったなんてすごいね。

ミポ:そうですね。しかも、エリート中のエリート。

留恵:そうなの?

ミポ:間違いなく、トップクラスの衛兵。でも、あんな所にはいないはず。

留恵:どういう事?


少女:あなた、見かけない顔ね。観光客でしょ?

夏実:うん………そう。

少女:じゃあ7日以内に国外に出ないと命がないよ。

夏実:そうみたいだね。あなたは平気なの?

少女:私?私は平気なの。

夏実:どうしてなの?

少女:どうしても。

夏実:………。そういうあなたは?一人なの?

少女:そうよ。その方が楽じゃない。

夏実:時にはその方がいいときもあるよね。

少女:そうでしょ!

夏実:う、うん。

少女:だったらよかったんじゃない?見捨てられて。そしたらさぁ…

夏実:ううん。探しに行く。

少女:…どうして?

夏実:だって大切な仲間だし。

少女:…置いてきぼりにされたんだよ。

夏実:でも、一緒にいたい人たち…だから?

少女:嫌じゃないの?一緒にいるなんて。

夏実:そんなことないけど。

少女:本当にそう思っている?

夏実:う、うん。

少女:本当に?

夏実:………うっ。

少女:あるでしょ?

夏実:…そういえばこないだ由樹ちゃんがそんなことを言ったような気が…。

少女:そうでしょ?

夏実:…た、たまにはあるよね。こういうこと。

少女:仲間って傷つけ合うことでもあるでしょ。だったら、一人の方が楽でしょ。

夏実:…そんなことないんじゃない………かな?

少女:絶対ある。


ミポ:菜の花王国衛兵は等級によって制服が違うのです。

留恵:それであれがトップクラスの衛兵?

ミポ:ただ…あそこにその衛兵は普段こんな所に配備されていないはず。

留恵:衛兵なんて警備とかで、どこにでもいるんじゃないの?

ミポ:いますけれど、だけど…あの特級衛兵の任務は、他の衛兵とは全く違います。

留恵:何が違うの?

ミポ:普通の衛兵は国内の治安維持活動、その他諸々です。

留恵:で、さっきのは?

ミポ:特級衛兵の任務は、ただ一つ………………王女護衛。

留恵:………じゃあ、まさか私がぶつかったあの子が王女?

ミポ:その可能性はあります。