Last Kitten Heart encounter

夏実:ここ、狭くない?

陽介:ギリギリ、かがまなくても立てるけど、狭いよね。

ミポ:大変申し訳ありません。私たち小さな体の妖精としては、かなり広い家なのですが。

留恵:まあ、これだけの人も入っているわけだし。

夏実:泊まっていってもいい?

ミポ:ええ。夏実さんと留恵さんはお姉さまの部屋を使ってください。

夏実:やった。

ミポ:お二方はそちらの部屋をお使いください。

ナナ:ここ?

陽介:男の子っぽい部屋だな。その方がいいけど。

ミポ:由樹さんは私の部屋です。

由樹:うん。

留恵:それで、この国のこと話してくれるんだよね。

ミポ:そうですね。



ミポ:お姉さま。衛兵の方が見えましたよ。

マポ:いったい何だよ。

衛兵:当然のご訪問失礼いたします。

マポ:用件は何だよ。

衛兵:今度から外出の際は、このガスマスクを着用することになります。

マポ:こんなめんどくさい事、やんなきゃいけねーんだよ。

衛兵:王女のご意向です。

ミポ:王女………様の?

衛兵:そうです。法律も変わるのでこちらでご確認ください。

ミポ:え?!『菜の花王国に住民登録がある者以外へのガスマスクの借用を禁ずる』って。

衛兵:まず、5日前にファイナル!ハッピー★マッシュルームをこの国全土に撒きました。

マポ:何勝手なコトしやがるんだ。

ミポ:お姉さま、落ち着いて聞いた方がよろしいかと。

衛兵:このキノコの事はご存じだと思います。

ミポ:ええ。北西部の谷底で自生していると聞いています。でも、なぜ全土に広がってしまったのですか。

衛兵:ですから、人為的。王女のご意向です。

マポ:あんな危険って言われている谷から拾って撒いた?ご苦労だね。

衛兵:それと、妹の方のミポさん。あなたは観光案内の仕事をしていますよね。

ミポ:そうですが。

衛兵:観光客は必ず7日以内に出国させてください。何故だかわかりますよね。

ミポ:はい。わかっています。

マポ:ねえ、あんたさっき5日前に撒いたって言ったよな?おれらはどうなるのさ。

衛兵:遅くても明日、日が暮れる前にマスクつけないと………あの世行きです。

ミポ:そんな………。

衛兵:私はこれで失礼いたします。

ミポ:お姉さま、どうしましょう。

マポ:すー、はー。しょうがねーんじゃない?

ミポ:もう、付けているのですか。

マポ:ミポも付けねーと死ぬぞ。


ミポ:ただいま………。

マポ:よぉ!おかえり。

ミポ:お姉さま…。

マポ:どうしたんだい。

ミポ:また、言われてしまいました…。

マポ:マッシュルーム?ガスマスク?

ミポ:両方です。

マポ:まあ、しょうがねーんじゃない?

ミポ:私が悪い訳ではないのに、案内した人にいつも八つ当たりされる。

マポ:きっと、王女さまもそのうち気が変わるんじゃねーの?

ミポ:ですかね…。

マポ:だから、泣かないの!

ミポ:でも、4年も続いているんですよ。もう、私耐えられそうにないです。

マポ:…………そうだよな。