Last Kitten Heart friends

 広場の一角で、大会のエントリーが終わった人たちが集まっている。
 夏実と由樹で五人分登録した。
 夏実は、ほかを探しに行ったので、由樹一人で待っている。
 しかし、今回も人が多い。
 みんなそれが気になるようで、由樹の後ろで男二人組もそれを話していた。
「どーすっぺ。このままじゃ抽選だべ」
「んだな」
「それより朝の新聞さ、見たか」
「んだ。あれだろ東地区の反政府組織の一人が脱獄すたってやつだろ」
「ほかのメンバーもすでに逃げている。もすここに逃げ込んでいたら……」
「そんなの判つまったら……ここが火の海になる」

 一方、夏実は留恵たちと、なぜかヘコんでいるなのかを見つけた。
「留恵ちゃん、もうすぐ始まるって」
「そう。エントリーは?」
「無事終わっているよ。でも、人が多い……」
「やっぱりね……。抽選かな」
「留恵ちゃんの作戦だと、夏実ちゃんを通さないとでしょ?」と、陽介。
「そうだよ。でも、それに関してはノープラン」
 その言葉に驚く夏実と陽介。
「だって透視とかそういう能力のコは、見つけられなかったの!」
「じゃあ、どうするんだよ」
「祈る」留恵は両手をかみ合わせてそのポーズを見せた。
 そのポーズを見た二人は、苦笑いしながら会場に向かった。
 ほかも続けて歩いていく、そのさなか、
「ねえ、今日って何の大会?」と、なのか。
「鬼ごっこ大会。日没までに園内を逃げ切れば、賞金がもらえるの」
「それでね、私たちには作戦があって、夏実ちゃんには大事な役割があるの」
 留恵は、そうなのと笑顔の夏実の肩を軽くたたく。
「でも、なのかは私たちに気にせず楽しんでいって」

 皆の予想通り抽選になった。
 定員百五十名のところに夏実、留恵、なのかの三人が入った。
 ハズレた由樹と陽介は悔しそうだった。
「夏実ちゃんが通ったことだし、賞金は持って帰るよ」
「でなきゃ困るよ」
「大丈夫。ルールも去年と同じだし、作戦に支障はない」
 留恵のその顔は、自信に満ちていた。
「さっきの開会式でもハッキリ言ってたね。『園内に入っている動物は傷つけることなく対処すること』って」
「彼らのためでもあるからね。そのためにも私たちもがんばらなきゃ」
 留恵が右手を前に出す。その手の上に夏実の手が重なる。
 同様に由樹と陽介も重ねる。
 留恵に抱きかかえられたナナと、そばに居たなのかも参加させられた。
「作戦通り進めて賞金を持ち帰るぞ!」
 留恵が叫んだのに続き、オーという声が会場中に響き渡る。