Last Kitten Heart friends

 東地区政府軍を、なんとか撒くことに成功した。
 ビルの谷間に身を細める。
 爆破したマンションには、捜索の手がまわっているだろうから、戻ることは出来ない。
 まずは、なのかを一刻も早く探し出して、西か南に逃げること。
 やっとそろったカードなんだ。だれとしてひとりも欠けさせてなるものか。
 ここはひとまず、もう一つの隠れ家に行こう。
 わずかながら、食料品と武器が備えられている。
 少しはヤツらに対抗できるだろう。
 一般市民を巻き込むことは出来ないので、このまま裏通りを進もう。
 そっとビルの影から出て、あたりを伺う。
 だれもいない……と、思ったら銃声が聞こえる。
 すぐさま物陰に隠れる。
 音と飛んできた銃弾の方向から、ビルの屋上からと思われる。
 ならば、ここも危ない。
 ビルの谷間から出ると、予想通り銃弾が飛び回る。
 銃弾を避けながら、大通りの反対側にある裏道へ飛び込む。
 道幅が広く、ねらわれやすかったが抜けることができた。
 一安心して裏道を進むと、今度はランチャーを構えた軍兵が大勢待ちかまえていた。
 慌てて引き返し、間一髪砲弾から逃れる。
 しかし、その砲弾の威力はすさまじく、まっすぐに飛んだ先の建物は吹き飛んでしまった。
「あいつら、人ひとり消すのになにを考えているだ。ここは中央地区だぞ、中央地区に対して戦争を仕掛けるつもりか」

 その一方で、各所に配置された部隊にも指示が行き渡る。
 それは駅封鎖組にも伝わる。
「こちら司令本部」無線が入り、隊長が対応する。
「こちら第三部隊」
「ターゲットを発見。駅とは逆方向に北北西に逃走中。援護を要請する」
「了解」隊長は部隊の方に戻る。
「A班、B班は継続して駅周辺の封鎖。C班は第一部隊の援護」
 C班がすぐさま女性隊長の元に集められる。
「各班、任務を遂行するように。私は一人司令本部に向かう。指示は各班長に委任する」
 そう残し、C班とは別方向に向かう。

 “兵士さん”は、なお苦戦が強いられていた。
「これじゃあ、隠れ家に着く前にやられてしまう。なのかを探すにしても……」
 相変わらず物陰に隠れるが、敵の数が多すぎてすぐに見つかる。
 手持ちの品は、煙幕かロケット付きワイヤーロープ。
 相手の銃を奪って反撃に出ようと試みるが、そのスキがなかなかない。
 さすが、訓練されている。
 再び路地裏に逃げ込むが、そこは行き止まりだった。
 まわりは高いビル、後方から軍兵。そして、またあの総司令官が出てくる。
「ジャック君、これでチェックメイトだ」
 一か八か……。“兵士さん”は手持ちすべての煙幕を張った。
「ランチャー砲、用意!」
 一斉に“兵士さん”のいる方へ向けられる。
「発射!!」
 放たれた砲弾は、煙幕の中へ飛び込み大爆発する。
 煙幕が引いたころには、跡形もなく消し飛んだ。